2015年7月10日金曜日

弱い自分を受け入れる

 最近、相談を受けていると、「このままの弱い自分じゃだめだ!」「もっと頑張らなくてはいけない!」と自分を責めている人によく出会います。いったいどんなこころの世界になっているのだろうと思っているとき、こんな文章を見つけました。

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攻撃されて自分を守るのは、動物としての本能だと思いますが、自分で自分を許せない感情はどこから生まれてくるのでしょう。

生きづらさを抱えている人間が、自分の居場所をこの社会で見つけるのは本当に大変です。だから辛すぎる出来事があれば僕は自分の中に隠れます。(略)

自分を責める人も、何とかして自分の心を守れるようになれば少しは楽に生きることができるのではないでしょうか。人は強くありたいと願います。なぜなら、強くなければいけないと思い込んでいるからです。それもまた、動物としての本能なのでしょう。
昨日よりも今日、今日よりも明日、より良い自分でいたいのです。そのためには強くない自分を叱咤激励し、前に前にと進んでいかなければなりませんが、中には自分を追い込んでしまう人もいます。

僕にとっての自分は「勝手なことばかりする、どうしようもない奴」です。僕の気持ちなどいつも無視して謝ってもくれません。けれども僕はそんな自分を見捨てられないのです。
それは僕以上に僕を心配してくれる人たちのおかげです。自分さえも面倒見きれない僕の世話を焼き、寄り添ってくれる人たちがいるから、僕も弱い自分を引き受けられるようになった気がします。

他人を責めることも、自分を責めることも、どちらも感情の爆発なのだと思います。  

(THEBIGISSUE日本版第54回東田直樹×山登敬之往復書簡 自閉症の僕が生きていく風景より)
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私はこれを読んで、「弱い自分を受け入れる」ことについて妙に納得したのですが、皆さんはどう思われますか?